2016年3月16日(水)
今日は代休だったので,二人で北山公園に行ってきました。
バーカーヘッドトラバース(初段)に数トライしてから,大工の源さん(初段)へ。
最後のランジムーブで失敗,スポットをお願いしていましたが,スポッターは見ているだけだったようで,頭を木の根本に打ち付けてしまいました。
なんと頭から大量の出血が…意識はしっかりしていたのですぐに整形外科へ自力で向かいました。
二針縫われました。麻酔をしているとはいえ,頭を縫われるのは初めてでかなり怖かったです。
今回の事故で「ハインリッヒの法則」を思い出しました。
「1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在する」
今回は軽微な事故?だと思いますが,その背後にはその10倍もの異常があるということでしょう。
今回の例でいえば,スポッターとの安全確認の取り決めがきちんとできていなかったこと,ギリギリのグレードで無理なムーブに踏み込んだこと,ジムでのトレーニングを含めて4日間に3日登って体が疲れていたこと,11連勤明けで疲れがたまっていたこと,15時あたりの事故で集中力が低下していたこと,パートナーの不見識な発言・行動(他パーティが一生懸命登っているそばで初段ぐらい簡単と言い捨てる,youtubeで他人のムーブの確認ばかりして,自分で考えて登ろうとしない姿勢,食べ物のゴミを投げ捨てる,岩をチョークまみれにしてろくに掃除をしないなど)に苛立っていたことなど…
体調管理はもちろんのこと,一緒に登る人もしっかり考えなくてはいけないと痛感しました。
普通,頭から大量に出血したら心配したり,スポットについて一言あったもいいと思うのですが,今回のパートナーは来週も登りに行きましょうとか,頭にハゲができるかもしれませんねといった気軽な反応で,二度と一緒に登りたくないと思いました。
其れは兎も角,ボルダリングや特にフリークライミングでは一つのミスが重大事故につながります。そこで自分への戒めを込めて基本事項を再度確認。
<1> BARKチェックを行う。
①バックル
・バックルの折り返しができているか
・ウェストベルトやレッグループのねじれがないか
*これらをクロスチェック
②アンカー
フリーではあまり使わないと思いますが,ABC(アンカービレイヤークライマーの順に位置を取る)やアンカーの強度・設置方法(SRENeの確認)など。SはStrong,RはRedundant,EはEqualized,NeはNon Extending)
③ラッペル&ビレイディバイス
・クライマー側のロープが上,ビレイヤー側が下になっているか
・ロープがカラビナを通っているか
・カラビナのゲートが閉まっているか
・ダブルスロットのビレイディバイスの場合,スパイン側のスロットにロープが通っているか
*これらをクロスチェック
④ノット
・ロープの結び目にねじれがないか
・タイインポイントをロープが通っているか
・末端処理ができているか
・末端処理から先のロープは握りこぶしよりやや長いくらいになっているか
・タイインポイントよりロープのループのほうが小さいか
*これらをクロスチェック
*国立登山研修所で受けた講習内容から抜粋
<2>ビレイディバイス
出来る限りオートロックタイプ(グリグリ,アルパインアップなど)を使用する。どんなビレイヤーでも視線を逸らしたり,気を緩める瞬間はあるはず。
<3>装備
ハーネス,ロープ,スリングなどの交換を,定期的に思い切って行うこと。
<4>支点
支点の再確認。リングボルトやRCCは論外として,カットアンカーについても疑いを持つこと。
そして信頼できるパートナーをもつこと。今回はこれぐらいで…
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