2015年3月16日月曜日

錫杖岳 北尾根第3岩稜~本峰 冬期初登 2日目

2015年3月15日(日)

4時起床。朝食はラーメン。めっちゃうまい!


6時出発。朝はのんびりしました。

狭いシングルウォールテント。寒かった。

天気はなんと快晴!無風。そして暖かい。雲一つありません。天気予報が外れ,W氏の予想通りに。

槍ヶ岳と穂高岳の稜線が美しい。

今日も雪稜ラッセル。睡眠もとれ,ラッセルにも慣れてきたので,楽しくなってきました。


ひたすらラッセル。


途中2尾根?が見えてきました。W氏はこれをやりたいとずっと言っていました。

どう見てもやばい。
10時。山頂到着。

最高の登山日和。

W氏は大木場の辻まで行きたいと言いますが,あまりに遠いので今回はやめました。

大木場の辻左後ろに御岳が。煙を噴いています。

10時30分。北尾根のコルから下降開始。W氏は登りも下りも,やまおとこの2倍のスピードです。ついていけない・・・。

雪崩を警戒して離れて歩く。

前衛フェース。右側奥のグラスホッパー周辺で,登っているクライマーがいました。このあたりは日当たりが悪く,3月が一番いいそうです。

1ルンゼは繋がっているが不可能。氷がグザグザ。

気温がとても高く,あちこちにデブリが。デブリの写真を撮って通過した1分後,かなりでかい雪崩が同じ場所で起こりました。

この1分後,巨大雪崩発生。

間一髪でした。W氏とかなり離れて歩いているので,埋まったらおしまいでした。沢筋では警戒していましたが,樹林帯でこんなにでかいのがくるとは,完全に油断していました。

12時下山。稜線から1時間半で駐車場へ。W氏のペースについて行くので必死でした。これでも彼はゆっくり歩いているようでした。

ラッセル有り,未登ルートでのクライミング有り,雪稜有り,登頂有り。過去最高の登山ができました。何よりW氏のモチベーションの高さにいい刺激を貰いました。

<今回W氏から学んだこと>

・例えば冬期左方カンテを登る場合,アプローチでラッセル有りと無しではグレードが違う。トレースを追った登山はエイドクライミングと同じとのこと。自分で道を切り開いて登るのが登山の本質。

・もも~腰ラッセルの時は,スラブのマントル返しと同じ要領でやる。わざわざ切り崩していては時間がかかりすぎる。ストックを使わず手でやるべき。ステミングもラッセルのムーブ。キックステップはもちろんのこと,膝の角度,両足の距離,重心移動など繊細さが求められます。ラッセルもクライミングと同じ。ムーブがたくさんある。Mグレードと同じでRグレードをつけて楽しむのも一興。

・ワカン,テントマット,スコップすべてにいたるまで,しっかりとしたセルフビレイを取る。外付けのサーマレストマットは,壊れないよう袋に入れていました。これが壊れたら,そこで敗退なので,とのこと。

・Wアックス+1スコップというクライミングもあり。カッコイイ登攀なんてそうそう無い。空荷ではムーブが楽しめるのは当たり前。ザックを背負ってのクライミングができてこそ山屋といえる。

帰り道に「奥飛騨ガーデンホテル焼岳」のうぐいすの湯へ。500円ですばらしい施設でした。浴衣着用の混浴風呂でした。

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